最後の親孝行について

昭和の名僧といわれる方の「法話」の中に次のようなものがあります。

孝行と火の用心は灰になる前に!」というものです。

なんとなく火災予防の標語のようです。

そして、なんとなく不謹慎のように感じます。

しかし、なんとなく覚えやすく納得してしまいます。

親御さんの火葬の灰に火災の灰をかけていますので、火葬の普及した

明治後半以降で、それも昭和時代に作られた話のようです。

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また、この同じ話を「落語」の中で聞いたこともあります。

ひょっとしたら、落語家が作ったものかもしれません。

同様の意味のことわざでよく知られているのは、

親孝行したいときには 親はなし(石に布団はきせられず)」と

いうものがあります。 これも落語によくでてきます。

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さて、葬儀にあたって最後のご出棺のときがあります。

柩(ひつぎ)を霊柩車もしくは、柩運搬台車にのせるために

近親者で柩を持ち上げて運ぶ必要があります。

この「親の柩を持つ」ということを「お体のままでできる」

「最後の親孝行」と言っています。

昔は、柩は男性や男の孫たちで運びましたが、今はそのような

ことはありません。 6人から8人位でお運びしますので

腰痛などがなければ女性もお手伝いしていただきたいと

思います。 

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この後、ご火葬されてご遺骨になられてからの親孝行は、

法要やお墓参りを通しての「供養」と名称が変わります。

ですから、最後に悔いを残さないように事前に

考えておくことをお勧めします。

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